こんにちは!りっきー塾長です。
さて、「自分のメンタルが豆腐すぎて、わりと悩んだ」ということはありませんか?
私は約20年、社会で働いていますが、その間に、私を含めて10人以上の「メンタル病んだ」人を見てきました。
そのほとんどが、主に20代~30代の若い人でした。
そして、メンタルを病んだ人、その上司を含む周りの環境には、よく調べると「ある共通した特徴」があったのです!
今回は、どういう職場、どういう上司のもとで「うつ病」が発生しやすいのか?
実際に私の周りで起こった事実をもとに、私が約50冊の精神医学書と社会心理学を学んだ内容もプラスして、紹介したいと思います。
実際にこの経験&知恵を活用して、私の後輩の「うつ病の入り口に立っていた人」を3人ほど助けた経験があります。ぜひ参考にしてみてください。
私の周りのうつ病の実例と解説
私は20年ほど社会で働いています。
その間に、私の周りで、いろいろなタイプのうつ病を見てきました。
そういう私自身も、35歳の時に、うつ病の一種(入口)といわれる「適応障害」になったことがあります。
ここでは、うつ病の代表的な2つの型「メランコリー親和型」と「未熟型」、それにプラスして「適応障害」と「発達障害」について、私の周りに起きた実例をもとに紹介していきます。
メランコリー親和型と未熟型
職場で起きるうつ病には、大きく分けて2種類あります。
メランコリー親和型うつ病(従来型)と未熟型うつ病(新型)の2つです。
身体的な症状としては、睡眠障害や倦怠感など共通する部分が多いのですが、病気になるまでのプロセスやその後の経過などが、けっこう違います。
両者の特徴をまとめてみました。
従来型は、「求められている役割に対して、自分の能力が不足して、周りに迷惑をかけてしまっている」という「申し訳なさ」をベースとした症状です。
一方で新型は、そもそも求められている役割が自分に合っていない、それを求める他人や環境が悪い、というような「他罰的感情」をベースとした症状です。
従来型は、「うつ病とは言われたくない、それは自分の弱さを露呈することになるから」というような、うつ病に対する羞恥心が現れることが多いです。
しかし新型では反対に、「おれはうつ病だ。だから仕事ができない。そしてそれは職場と環境が悪いせいだ。俺のせいではない」という、ある意味「開き直り」のマインドが支配します。
なので、従来型は「あ~、大変だよね。ま、あの状況ならしょうがないよね」と、周りに同情されやすい。
しかし新型は「なにそれ?ただの甘えじゃん。どうしてあの優しい環境でうつになるの?なんかムカつくわ」と、ほとんど同情されないばかりか、ただの甘えと断罪されて終わり、ということが多いです。
しかし現在では両者とも、れっきとした「うつ病」として認識されています。
ただ特に後者の新型のほうは、あとで説明する「適応障害」に近いと指摘する専門家もいます。
私の周りの実例(従来型)
私が約20年の会社員人生の中で、実際に見たうつ病のほとんどが、従来型でした。
彼ら/彼女らに共通していたのは、以下のような特徴です。
そうです。
つまり分かりやすくいうと、「人当たりがよく、人にやさしい好青年」なんです。
それと合わせて、言われたことはきっちりやりたい、「仕事がデキルという状態を基本的に目指して維持したい」という、わりとまじめな性格を持ち合わせていたりします。
そして、「できません」とか「無理です」とはなかなか言えないタイプです。
しかしこういう人が全員、うつ病になるわけではありません。
やはりそこには原因やきっかけがあります。
うつ病のきっかけとなった3大原因とは?
私の周りで起きた実例では、原因は以下の3つだと分析しています。
私の経験上では、ほとんどの要因が、1.ハラスメント上司です。
「上司とは労働条件のすべてである」
この言葉は、ここ10年間で一番の私のお気に入りフレーズです。
職場における人間関係論で、たびたび聞かれるフレーズです。
妙に説得力があったりしませんか?この言葉。
私も20年ほど働いていますが、ほんとうにその通りだな~と思います。
仕事に厳しく、細かいことを指導する上司はいます。
部下を指導するときに、結構熱っぽい口調で、長い時間お説教をたれる上司もいます。
逆に部下のことはあまり関与せず、「ほったらかし」の上司もいます。
しかしその中で、部下をうつ病にする上司と、しない上司がいます。
何が違うのか?
今回はこの決定的な違いについて、まとめていきたいと思います。
部下をうつ病にする上司、しない上司
私は約20年の社会人生活の中で、転職経験はありませんが、関係会社への出向含め、全く異なる9つの部署に所属してきました。
30代後半で生産管理部門の課長をしていた時には、合計1000人弱にまたがる関係事業所全部門との調整役だったので、多くの部署の「上司」と言われる人たちと直接コンタクトをとってきました。
その経験から、部下をうつ病に「する上司」と「しない上司」の決定的な違いをまとめると、これだと思います。
部下を叱ったり、指導したりするのは、それ自体とてもエネルギーの必要なことです。
正直に言うと、放っておくのが一番ラクなのです。
何も言わずに、勝手に仕事して、成長してくれる部下がいたら、こんなにいいことはありません。
しかし現実的にそれは無理なので、いろいろお世話して指導することになる。
その時に、上記の3つがきちんと入った形で指導できるかどうか?
上司といえども人間なので、どうしてもイライラしたり怒りや私情が入ることもある。
その時に、感情にまかせて大噴火したり、逆にロボットのように無機質に指摘するのではなく、あくまで「情」を持った人間として、相手の成長を願って指摘できるか?
それがとても大切だということです。
(ア)心の逃げ場を用意してあげているか
指導は、相手の気づきと成長を促すためにするものです。
いくら指導でも、相手を追い詰めてはいけません。
厳しいことを言う時でも、心の逃げ場は作ってあげる必要がある。
なかには、部下の心の逃げ場をなくして、今の自分を全否定させ、全面降伏させるように仕向ける上司がいます。
その上司はそれを「善」だと思ってやっているのでしょうが、これで「よし、やる気が出た。頑張ろう!」という人はいません。
追い詰められて逃げ場が無くなった人は、マジメな人ほど、自分を責めて、自尊心を収縮させてしまいます。
その人の「心のエネルギー」がどんどん消耗され小さくなり、結果的にパフォーマンスが低下していきます。
これでは、本末転倒ですよね?
「厳しいことを言うときほど笑顔で言え」、と言われます。
例えば、「アホかお前、なんだこのレポートは、全然ダメじゃないか!やり直し!」
と部下に言うとする。
しかし笑顔で愛情をもってツッコミを入れる!という感じで言えば、部下も
「あの・・・どこら辺がダメか、教えていただけませんか?」と、言える雰囲気になる。
反対にこの指摘を上司が怖い顔で言えば、とても「どこがダメか教えてください」と言えない雰囲気になる。
(イ)愛情が「伝わる形」「受け取りやすい形」に変換されているか
愛情がかなり「湾曲して表出されて」しまう人がいます。
例えば小学生の男子が、好きな女子に、嫌がることをして泣かせるように。
同じことをしても、同僚は怒られないのに、なぜか自分だけ怒られるとき。
どう見てもなんか自分にだけ、上司がきつく、激しく当たってくると感じたとき。
それはかなりの確率で「愛情が歪んだ形で表出している」という可能性がある。
上司のほうも、なぜその部下にだけきつく当たるのか、恐らくうまく整理できていない。
しかしそれはきちんと言語化すると、「愛情+期待+嫉妬」という複雑な感情が混ざり合わさっていることが多い、というのが、私の見立てです。
特に、上司に無いものを部下が持っていたりすると、年齢や職位の差は関係なく「嫉妬」という感情が生まれることがあります。
これは社会心理学、組織心理学の知見です。
なぜか自分だけ責められる。自分だけ理不尽な怒られ方をする。
こういう場合は、その上司があなたに対し「愛情+期待+嫉妬」という感情をこじらせている可能性が高い、ということを、知識として知っておきましょう。
(ウ)説得ではなく納得させようとしているか
「説得」と「納得」では、言葉は似ているように見えますが、意味合いは全く違います。
説得は、自分の都合と自分の優先順位を、相手に無理やり押し付けて、相手をねじ伏せるやり方です。
納得は、自分のオピニオンは言いますが、相手の優先順位や感情にも配慮します。
「頭では理解できたが、心では全く共感できない」というのは説得のやり方です。
「頭では理解できて、心でも共感できてスッキリ」が、相手が納得した状態です。
仕事なので、100%納得のいくものばかりではないということくらいは、部下のほうだって分かっています。
それでも部下は、今の自分の状況や気持ちを上司に分かってほしい、逆に上司の心の内側のホンネの部分も、ちゃんと伝えてほしいと思うものです。
上司は部下の気持ちを100%理解して、共感してあげられないにしても、せめてできるだけ近づく努力はすべきです。
部下の気持ちにアプローチをしようとしている、部下の納得を引き出そうと努力している、そういう上司の姿勢を見るだけでも、部下は救われます。
「説得」ではなく「納得」。
これはこれからの新しい働き方、新しい組織づくりにおいて、部下のメンタルとスキルを育む上での、大切なポイントになると思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ではまた!
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