こんにちは。りっきー塾長です。
突然ですが、いまの会社を辞めようと思ったことはありませんか?
私は・・・ひかえめに言って、30回くらいはありました(笑)
それでも「とりあえず会社を辞めない」という決断を18年し続けています。
実は私の後輩で、明日、会社を辞める若い人がいます。(以降、H君と書きます)。
H君は昨年、私がいる工場の総務課に配属になりましたが、理由があって入社1年強で、転職することになりました。
彼なりに悩み、もがき続けた1年でした。
私は影のメンターとして彼といろいろ話をしてきて、もがく彼を支援し続けてきました。
そして九州から関東へ旅立つ彼に、私なりの精一杯のエールの気持ちを込めて手紙を書き、プレゼントしました。
その手紙は、なんと5万文字(笑)
手紙というより、一冊の本になりました。
内容は、彼からリクエストのあった「キャリアの選択や価値観」について、私の18年間の社会人経験から実際にあったエピソードをもとに、若い彼へのメッセージを込めて書いたものです。
今回はその手紙をもとに、「会社を辞めたいけど、どうしようか悩んでいる」というすべての人へ、私なりのエールを送りたいと思います。
How will you measure your life? ~人生を評価するモノサシは何か?~
人間は、いつかは、かならず死にます。
人生100年時代ともいわれますが、私の父親は66歳で他界しましたし、人は何歳まで生きるかはわかりません。
「人生の旅を終えるその時に、あなたは自分の人生をどう評価するのか?」
誰しも実りのある人生を送りたいと思い、死ぬときには「いい人生だった」と言って死にたいものです。
自分らしい仕事をして、自分らしいキャリアを歩むためにはどうすればいいのか?
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あなたの周りには、今の会社でわりとイキイキ働いているように見える同期がいる。
投資や怪しげな(?)ビジネスで「けっこう成功」している友人や知り合いもいる。
でも自分を振り返ってみたときに、「未だ何も成し遂げていない」。
せっかく入った「言うほど悪くない」会社を、辞めるべきか?悩んでいる、または辞めようと思っている・・
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「このままでいいのか?」という漠然とした不安を感じるあなた。
「これで良かったのか?」と、人生の決断をしても、やはり不安を感じているあなた・・・
そういう人にぜひ、読んでもらいたい記事です。
”How will you measure your life?”は、世界最高峰のビジネススクール「ハーバード・ビジネススクール」の有名な経営論・イノベーション論の教授、クレイトン・クリステンセンが書いた本です。
日本では「イノベーション・オブ・ライフ」という題名の本になっています。
私はこの本を37歳の時に読んで、人生が変わりました。
正確に言うと、本を読んだ後も会社員であり、結果的に転職したわけでもないのですが、キャリアへ考え方、人生への向き合い方やとらえ方が、大きく変わっていった分岐点だったと思います。
今回は、この本の内容も参考にしながら、「人生でもっとも大切なことは何か?」について考えていきたいと思います。
本当に大切にすべき価値観とは?
あなたの価値観は、たいてい「否定」される
会社では、自分の価値観を否定されるようなことが、かなりあります。
さらに、自分の存在価値を否定されるようなことを言われることも、わりとあります。
上司や同僚から「それは違う」とか「考え方がおかしい!」とか「そんなこと考える暇があったら、他にやることがあるだろ」とか言わることがあります。
上司や先輩からこう言われると、かなり傷つきます。
自分のことを全否定されたかのように感じ、ココロが「グラっと」大きくフラつきます。
もともと、ほとんど無かった「ちいさな自信」が、もうほとんど見えなくなるくらい小さくなります。
自分が何をしていいのかさっぱりわからなくなり、路頭に迷ってしまいます。
あなたも、そういう経験ありませんか?
特に20代~30の若手の時には、上司や先輩がものすごく「大きく」見えているために、余計にショックは大きいですよね。
価値観は違ってあたりまえ
価値観とは何か?
ここであらためて定義してみたいと思います。
価値観とは、感じ方や考え方の重要度の優先順位の付け方
20年近く社会人として働いてきて、さらに社会心理学、組織行動論、コーチングの書籍などを読んできた私の、現時点での結論はこれです。
「私の意見を言ってみたのですが、上司から『そんなの不用』とか『それ、何の意味があるの?』と言われ、黙ってしまいました。私の考えとか価値観とか、間違っているのでしょうか?」
これは先日、私がコーチしている若手社員から聞かれた質問です。
あなたも、同じようなことを思ったことはありませんか?
私の回答としては、一択です。
価値観は、一人ひとり違ってあたりまえ。
人は「立ち位置」によってモノの見方が変わる
基本的に人は「ポジショントーク」しかしていません。
自分の置かれた状況と立場から、モノを見て、判断しているということです。
もう少し心理学的に言うと、“認知的不協和を避ける言動”をします。
「今の自分の立場や地位、思想を正当化する発言」を無意識にしている、ということです。
例えば会社の中での一個人の成長を見てみます。
多くの人は、新入社員⇒主任⇒係長⇒課長・・・と、組織の中でポジションが上がっていきます。
そして立ち位置が変わることで、意識的・無意識的両面から「その立場にふさわしい思考」になっていくものです。
立ち位置が変わると、求められる役割も変わってきます。
会社で上司や組織に評価されるためには、求められるものに応えなければいけません。
逆に言うと「自分の置かれた立場に思考をしばられるようになる」ということです。
これ、とても大切な事実なのですが、意外にきちんと認識している人は多くありません。
これは少し難しい言葉で「存在被拘束性」と言われ、カール・マンハイムというドイツの社会学者が約90年前に提唱した理論です。
同じ人だって、社会の中で立場が変わっていくと、言うこともガラリと変わるのです。
もっというと、1日で言うことがガラリと変わる上司なんて、社会に結構広く生息しています。
あなたも職場で「朝令暮改」な上司や先輩の言動に、振り回されたことが、1回はあるのでは?
あなたの価値観は100%正しい
なので、価値観に「正しい」「間違っている」は無いんですよね。
価値観とは、人によって違うのはあたりまえで、さらに人の成長によってもどんどん変わります。
つまり「永久不変の固定概念」ではなく、「かなり変わりやすい変動概念」なんですね。
私も今までかなり、自分の価値観は間違っているのか?と考え続けてきました。
社会人になり約20年の中で、約3,000人の企業組織で自分が管理職になり、また昔からの付き合いのある上司が役員になったりしています。
「立場」が変わる中で、人の考えや「言っていること」が、昔とかなり変わっています。
だから、若いあなたに言いたいのです。
あなたが今感じている「あなたにとって正しいと思うこと」「あなたの価値観」は、1mmも間違っていません。若いあなたが疑問に思ったり、大切だと思うことは、間違いなく100%正しいのです。
人間は「置かれている立場や状況」で思考を拘束されてしまう、悲しい動物なのです。
肯定的に考えると「成長により価値観も変えられる」動物ということです。
上司に否定されても、バカにされても、「立場と役割が違う」「人生のステージが違う」「そもそも他人」と冷静に見ましょう。
もちろん、自分の考えが浅かった部分、足りなかった部分を反省することは大切ですが、間違っても自分の価値観や存在意義自体を疑ってしまうことはやめましょう。
価値観はカードのようなもの
人間は生きている限り、成長し変化することができます。
それにあわせて価値観も変化していきます。
正確に言うと私の理解では、価値観は「変質するもの」ではなく「増えるもの」です。
「あなたの唯一の価値観の『軸・コア』というものが変質」するのではなく、あなたの「価値観コレクションの『カード』が増えていく」というイメージだと思います。
私が「価値観はカードのようなものだ」と考える理由を説明します。
人間の価値観は、体験や経験を通じて、その人が感じたり考えたりすることで形作られていくものです。
生きていく中で、人はいろいろな体験をします。
その体験の中から、意味を抽出して編集して、「新しい価値観」を作っていくのです。
なぜ価値観が「増える」のか?
しっくりこない方もいると思いますので、少し説明します。
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✓まず、経験は「過去」である
✓経験は時と共に「増えて」いくものである
(過去は「減ったり」しないし過去は「変えることができない」
✓経験の中から意味を抽出して編集して作られるのが「価値観」である
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そうだとすると、「経験からのストーリー」から抽出・編集してできる「価値観」も、「増えて」いくものだとしても、違和感はそれほどないはずです。
今までは考えつかなかった、できなかった「考え方」「アプローチ」「優先順位の付け方」を、経験と共に知った。
それも、世の中にはありえるし、そう考える人もいるよね、と理解した。
そうしたら、「価値観のカード」を、一枚増やせばいいのです。
自分の「唯一の価値観」に混ぜて、変な色にしなくていい、ということです。
しかもその「新しくGETした価値観カード」は、いつも机の上に出しておく必要もありません。
自分の引き出しの中にしまっておけばいいのです。
そして、そのカードの存在は覚えておきながら、使いたいときに使えばいいのです。
社会では、いろいろな考え方や価値観を持った人がいます。
すべての人が「違う」ということを許容できて、でも自分を卑下したり自信喪失したりすることなく、柔軟に自分の「価値観のカード」を増やせる、オトナな自分でありたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ではまた!
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