こんにちは!りっきー塾長です。
さて今までに、「仕事はデキルのに、どうしてあの人は、人の気持ちが分からないのだろうか?」という上司や先輩に出会ったことはありませんか?
私も若い時、このトリックにかなり悩みました。
「仕事はデキル、指示も的確、なんか自分よりも人間の完成度は高く見える。なのに、どうしてあの人は、人のココロを傷つけるものの言い方をするのだろう?」という疑問です。
仕事がデキて、自分より経験も人間の完成度も高いようにみえる人から、自分の行動・言動や思考を否定されると、けっこう凹みますよね。
自分は仕事もデキナイ、行動や言動も全部ダメ、いいとこなしやないかと・・・。
というか、自分って、そこまで「ダメダメ」な人間なのかと・・・(べっこり凹)
しかし、今ならわかります。
それは「仕事はデキルが人間として未熟なヤツ」という、厄介な存在がわりと存在している、ということ。
若い時には、こういう存在自体を知りませんでしたし、全く理解もできませんでした。
今回は、部下をうつ病にしてしまう「デキルが未熟な上司」にフォーカスします。
そういう人の特徴と、もし「それ系の上司」に当たってしまったときの対応策について、まとめていきたいと思います。
うつ病を媒介するのは「上司」であるという話
うつ病は医学的には「感染病」ではありません。
細菌やウィルスが感染するわけではなく、あくまで自分の中のホルモン変化など、体内という「閉じた世界で」起こるからです。
しかし私はあえて、「うつ病は感染病」だと言いたい。
なぜならば、組織の中で「不幸は連鎖する」からです。
特に上司はうつ病を媒介する、広めてしまうという機能があると感じます。
うつ病は「ウィルスや細菌」ではないので、これは正確な表現ではありません。
比喩的に表現すると、本人が潜在的に持っていた「うつの病原菌」が、職場環境、特に上司によって活性化し、その人をむしばんでしまう、そして感染を周りに広げてしまうということです。
あらためて思いますが、上司とは、究極に重要で決定的な存在なんですよね。
実際に私が経験した「うつ病」や「適応障害」は、一人だけではなく、その人をはじめ、同じ職場で同時に複数の人がなったり、時期は多少ずれても、毎年同じ部署から出たりした例が複数ありました。
たいていの場合、上司が引き金になっていることが多い。
そしてその場合、上司の「指導の仕方」がマズいことが多いのですが、大きく2パターンに分けられます。
① 上司が部下を潰す気でやっている(潰れても仕方ないと思っている)
② 上司は部下を潰す気なんて全くないが、結果的に部下を潰している
どちらも結果的に部下を潰してしまっていますが、精神構造やアプローチが結構違います。
今回はそれぞれパターン別に、特徴と対処方法をまとめていきたいと思います。
上司が部下を潰す気で(or潰れても仕方なし)やっている場合
これだけ「パワハラはダメよ、犯罪よ」と言われている世の中なので、このタイプは絶対数は激減しています。
しかし、ゼロではありません。
考えてみれば人間、いくら世の中が変わったとはいえ、50年間パワハラ体質で生きてきて、50年と1日目にいきなり、やり方が変わるわけがありません。
相当自分が勉強して、認識を変えないと、人間おいそれとは変わりません。
今風に「メッキ」をしたパワハラ野郎なんて言うのは、結構生息していますので、注意が必要です。
こういう人に共通する特徴があります。
あと数年もしたら、殿堂入りして博物館に入れそうな、昭和の典型的な「オレオレ至上主義上司」ですね。
20年の社会人生活の中で、こういう「典型的なハラスメント上司」に数人遭遇したことがあります。
彼らの部下で、一時的でもメンタルを病んでしまった人は、一桁では収まりません。
毎年若い人が1人ずつ、メンタルクリニック送りになっていたというような職場もありました。
上司が怒ることは「わたしとは関係ない」と悟る
こういう上司に運悪く当たってしまった場合、基本的には上司のやり方が変わるとか、心が入れ換わるということは無いと考えましょう。
そして、自分の命を守るために、その上司は「自分の人生とは関係ない人」と割り切るのが大切です。
上司がヒステリーを起したり、ネチネチ言うことは、すべて「上司の問題」であって、「私とは何の因果関係もない」、と割り切ることが大切だということです。
いい意味での「割り切り力」が必要です。
とはいっても特に若い時には、上司との信頼関係はとても大切です。
自分を一番近くで見てくれて、時に指導をしてくれ、自分を成長させてくれる人、それが上司だからです。
だから、基本的に上司とは、良好で深い人間の繋がりを作りたいと思うのが普通です。
しかし所詮、不完全な人間です。しかも赤の他人です。
あなたを基本的には鍛えたいと思いつつ、やり方が少々まずい上司も、少なからず存在します。
しかも厄介なことに、「パワハラ上司」は、優しい側面があったりするのです。
これが本当に厄介なのですが、部下を潰してしまうような上司でも、優しい瞬間があると、やっぱり信用したくなってしまう。
だからなおさら、まじめな若い人にとっては、なかなか上司に「割り切ってつきあう」ことが難しいんです。
しかし上司だって、ただの人です。
別に、人として優れているから、上司になったわけではない。
ある年齢が来たから、ただ上司になっただけです。正直に言うと、そういう側面があるのです。
だからその人は、あなたの上司である必然性は、ぶっちゃけると「無い」。
そういう場合もあるのです。
もし、ネチネチ1000回くらい混ぜた納豆のような説教をもらった場合でも、あなたに足りなかったことだけを、ササっと10秒くらいで反省するだけで十分です。
「なが~い上司のネチネチ攻撃」は、一切あなたとは関係がありません。
相手は自然、つまり「天気と同じ」と考えるのです。
自然や天気をコントロールすることは出来ません。
雨が降るのは、あなたが悪いわけではなく、あなたの行動と何の因果関係もありません。雨が降れば、傘を差せばいいだけの話です。
「あ~、雨が降った!これは私の行いが悪いからだ!」と反省する意味はありません。
雨が降ったら、傘をさす。
相手が激怒したりネチネチ長時間攻撃を仕掛けてきたら、ココロに傘をさして、雨が通り過ぎるのを待てばいいだけです。
それが社会です。
少し冷たく聞こえてしまうかもしれませんが、組織とか人間、会社や上司なんていうものは、あなたが考えている以上に、まあまあ不完全でアンコントローラブルです。
部下を潰す気はないが、結果的に部下を潰している場合
実はこれが一番厄介だったりします。
潰す気でやっている場合は、結構わかりやすいので、対処しやすいのです。
しかしこの場合、基本的には「部下を育てよう」として、一生懸命付き合ってくれたり、指導してくれる。
でもそのやり方が、ちょっと普通じゃない。
言わなくてもいいことを言いまくり、また異常にしつこかったりする。
愛情という好ましい感情が、どこかで歪んでしまい、とげとげしい感情と激しい言葉に形を変えて、どんどん攻めてくる。
「デキル未熟な奴」という存在
なぜこういうことになるのか?
ひとことで言ってしまうと、こういう上司は「仕事はデキルのだが、人間への感性が未熟」な奴なのです。
デキル風味の衣をまとっていますが、衣を丁寧にはがしてよく観察すると、「ヒトとして未熟な奴」これが正体です。
特に若い人は、こういう人にかなり違和感というか、疑問を感じる思います。
”なぜ、仕事はあんなにできるのに、人に対しての感性が低いのか?”
”わざとやっているのでは?・・”
いや、違います。
世の中、「仕事はデキルが、人に対して、特に部下や後輩に対して、コミュニケーションの取り方と愛情のかけ方がチンプンカンプン」という、誠にバランスの悪い奴が、存在するのです。
しかもこういうタイプは、部下からしたら「アリ地獄」のような悲惨な上司ですが、上司からしたら「結構カワイイ奴」ということが多いのが、また厄介なのです。
なんせ、一生懸命なのです。
ただ、人に対して不器用なところがあるというだけ。
後輩を一生懸命指導して、えらいやないかと。
まあたまにちょっと行き過ぎた、イタダケナイ言動もあるが、まあ、目をつむってやろうと。上司は思ってしまうんですよね。
人間、一生懸命で、不器用で、自分より若くてデキナイ奴というのは、無条件でなんかカワイク思ってしまう、哀しい動物なんですよね。
しかし、ダメなモンはダメ
ただ、ダメなもんはダメです。
愛情があって一生懸命だからといって、人を潰すまで追い込んでしまっては、全く逆効果です。
いくら上司が「愛のある指導とイジリ」だと思っても、言われた本人がそう思わなければただの地獄であり、いわゆる「ハラスメント」の類になってしまいます。
こういう上司に当たってしまった場合、まずは周りに相談することです。
同僚に相談してみる。解決できなければ、上司の上司に、内密に相談してみる。
これは少し勇気がいりますが、仕方がありません。
そのままにして、あなたが潰れるよりは、1000倍マシです。
どちらにしろ、自分の認知が歪みきってしまわないうちに、第3者に相談することが必須です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではまた!
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