こんにちは!りっきー塾長です。
さて、「自分のメンタルが豆腐すぎて、わりと悩んだ」ということはありませんか?
私は約20年、社会で働いていますが、その間に、私を含めて10人以上の「メンタル病んだ人」を見てきました。
そのほとんどが、主に20代~30代の若い人でした。
そして、メンタルを病んだ人とその周りには、よく調べると「ある共通した特徴」があった!と思うのです。
今回は、人間関係の中で、どういう時に「人が病む」のか?その共通した原因は?そして対策は?ということを、実際に自分のまわりで「うつ病」を見てきた私が、50冊の精神医学と社会心理学の書籍を学んだ内容もプラスして、紹介したいと思います。
実際にこの経験&知恵を活用して、私の後輩の「うつ病の入り口に立っていた人」を3人ほど助けた経験があります。ぜひ参考にしてみてください。
うつ病は身近な病気だと知る
働き始めた若い人や普通の人にとっては、「うつ病」はとても遠い病気、つまり「特別な状況に陥った特別な人だけががなる病気」と考えがちです。
しかし、その認識は全く違います。
あなたのまわりに、あなたの職場に、ふつうに「うつ病」は存在します。
現にいま日本では、うつ病をはじめとする精神疾患の患者は右肩上がりに増加して「国民病」とも呼ばれています。
日本は先進国では一番自殺が多い「自殺大国」
話は変わりますが、令和元年度の日本における自殺者は、年間約2万人でした。
国民10万人当たりの自殺者数をグラフを載せていますが、日本は相変わらず先進国で1位です。(日本より高い国は、ロシアや韓国など)
自殺者の大半が、何らかの精神疾患にかかっているといわれています。
つまり、精神疾患(うつ病など)⇒自殺という流れが多いということです。
最近、有名人の自殺が相次いでいますが、多くがメンタルの病やうつ病を発症していた可能性がある、といわれています。
実はかなり身近に潜んでいる「うつ病」。
これを読んでいるあなたも、り患する可能性は十分にあります。
実際、うつ病とは程遠い人種だと思っていた私も、35歳の時に、うつ病の入り口である「適応障害」になり、2か月ほど、まともに会社に行けなくなった時期がありました。
体験をもって言います。
「うつ病などの精神疾患は、誰でもなる可能性がある」
今回はまずこのうつ病周りの知識を固めたいと思います。
うつ病とは何か?原因は?対策は?その後は?ほかの精神疾患と何が違うの?という基礎知識をINPUTしましょう。
この病気で大切なことは、「学んで知ること」です。
知識として知っておくこと。そうすることで、あなた自身はもちろん、あなたの周りの人に対しても、もしもの時の早めのケアと対応ができるようになります。
うつ病はどのくらい身近にいるのか?
厚生労働省の調査によると、精神疾患の患者数は、2017年では400万人を超えています。国民の約30人に1人が、精神疾患をわずらっているということです。
しかしこれは、「医療機関に受診している(入院・外来を含む)患者数」なので、実際にはこれよりかなり多いと推定されています。
その中でもうつ病などの「気分障害」は、約128万人となっています。
ただこれは、繰り返しますが、医療機関を受診している人の数です。
一方でうつ病の症状があっても、8割の人は医療機関を受診しないというデータもあります。
つまり、受診していない潜在的な人も含めると、うつ病患者は推定600万人ほどいるということになります。
日本人の人口が約1億2千万人なので、20人に1人は、うつ病患者ということです。
100人集まれば、5人はうつ病患者です。
500人の事業所があれば、潜在的な人も含めると、25人のうつ病患者がいる、ということです。
これは結構な数です。
一見多そうですが、これは、私の肌感覚ともマッチしています。
しかも患者数は、グラフが示すように右肩上がりに増加しています。
先進国の仲間入りをして、経済的、衛生的な環境は世界のトップクラスになった日本は、一方でうつ病大国、自殺大国になってしまっている、ということです。
衣食住には困らなくなり、安全快適に過ごせるようになった一方で、生きるのがつらく、苦しくなってしまっている。
今の日本人は、安全で快適な生活を手に入れましたが、その裏で「苦しく、生きづらく」なってしまっているのです。
うつ病になると、心と体はどうなる?
うつ病の典型的な症状
うつ病は一言でいうと
「心のエネルギーが枯渇して、すべての感情と意欲が減退した状態」です。
症状は「精神的な症状」と「身体的な症状」が両方現れるのが特徴です。
典型的な症状について、以下に図でまとめました。
誰でもイヤな事やつらい出来事があると、憂鬱(ゆううつ)な気分となり、何もする気になれない時があります。
これは「抑うつ状態」と言われるものです。
この抑うつ状態、つまり憂鬱な気分や無力感は、誰でも感じるものです。
通常、このイヤな気持ちは、時間と共に薄れていきます。
しかしこの精神的な症状が数週間以上続き、プラスして睡眠障害(寝れない、寝てもすぐに目が覚めるなど)など身体的な症状が現れた場合、”うつ病の疑いがある”となります。
特に睡眠障害は、ほとんどのうつ病患者に現れる症状です。
ありえないくらいの疲労感を常に感じたり、食欲不振、頭痛が併発するなども典型的な症状です。
うつ病の入り口で、体は戦っている
この時あなたの体は、まさにストレスと戦っている「臨戦態勢」の状態です。
具体的には、副腎皮質ホルモン、いわゆるステロイド・ホルモンが体内から放出され、ストレスから心と体を守ろうとしています。
ステロイドって、どこかで聞いたことあるな、という方もいるかもしれません。
そうです。アトピー性皮膚炎の人が、炎症を抑えるときに処方される薬ですね。
アトピーや慢性鼻炎などのアレルギー性疾患は、「免疫システムの過剰反応」が主な原因の一つです。
そこで、過剰に反応させない、つまり免疫システムを一時的に停止させるというのが、ステロイドの役割です。
人間がストレスから体を守るしくみ
人間は、ストレスを受けたときに、心と体が過剰反応しないように、自らステロイド・ホルモンを分泌して、過剰反応による体の炎症を抑えるのです。
ものすごく高精度なシステムを持っていますよね。人間って。
もう一つ、ストレスに対して体が変化を起こすことがあります。
それは、自律神経を「警戒態勢」にすることです。
リラックスした休息モードである「副交感神経優位」の状態から、戦闘モードである「交感神経優位」の状態にすることです。
つまり「アドレナリンが出る」状態です。
通常は、この興奮状態(交感神経優位)が去れば、リラックスして休息することでバランスを取ろうとします。
ところが、強いストレス下では、この「興奮モード」⇒「リラックスモード」への切り替え、つまり自律神経系スイッチの切り替えがうまくいかなくなります。
常に興奮モードで、交感神経が緊張しっぱなし、アドレナリンが出っぱなしという状態になる。
こうなると、体が耐えきれずに悲鳴を上げます。
この状態が続くことでよく起こる症状が、肩こり、便秘、高血圧、首筋から後頭部にかけての頭痛などです。
自律神経失調症というのは、このようにストレスなどの原因により、交感神経が過剰に興奮し、それが持続しやすい状態になってしまうこと、または交感神経(興奮モード)と副交感神経(リラックスモード)のバランスが崩れることで起こるといわれています。
【実例】私の知り合いの話 ~24時間アドレナリンを発する男~
私の知り合いに、自律神経失調症を患っている人がいました。
彼はまさしく「24時間365日アドレナリンが出っぱなし」という状態の人でした。
しかし仕事はかなりデキて、人やモノの変化にも、いろいろ気づく人でした。
ただその反面、他人の気遣いや配慮、段取りが足りないと、猛烈に指摘し攻撃をするような、「人にも相応の気遣いと配慮を求める」というタイプでした。
彼はこれを「やさしさ」と呼んでいましたが、一歩間違えると「ハラスメント」と受け止められる言動があったのも事実です。
こういう人に共通しているのが、「自分の興味関心のあるコアな領域に関しては、ストイックでクソマジメ」なんですね。
もう少しいうと、「自分の信条や美学」に忠実すぎて、それ以外のやり方を認められないというか、なんか突然とんでもなく怒り出すというか、わりと柔軟性と自由度が少ないんですね。
彼にギャンギャン指摘された人は、その攻撃力によりもちろん、かなりのストレスを受けることになります。
しかしその一方で、指摘する側の彼はその10倍、自分の体にストレスをかけている。
自分が発する攻撃性とストレスに、自分自身の体に相当な負荷がかかっているという感じでした。
そして彼は、自律神経失調症になり、結構長い間苦しむことになった。
ただ彼自信も自覚症状があって、
「俺はメンタルは鬼のように強いが、フィジカルがガラスのように弱い(笑)」と言っていました。
長らく自律神経失調症で悩まされた彼はおそらく、自分が発するアドレナリンに、体が耐えきれずに悲鳴を上げ続けていたのでは?と思います。
自分のポリシーを突き通すのは素晴らしいことですが、やはりリラックスした自然体が一番いいのでは?
それが、自分と相手の「ココロとカラダ」を健康に維持するのに、一番いい方法なのでは?と再確認させられた事例だと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではまた!
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